バベルの塔

寵児堕天。様々な議論が繰り広げられているが、私が一つ思うことは、昨今の流れとして戦前の体制へと戻ろうとする流れがあるのではないかと言うことである。今回のライブドア強制捜査特高警察を彷彿させる。「想定の範囲内」が売りの人間にとっても青天の霹靂が起きてしまうような捜査方法。ペーパーレス化が進み、任意の聴取を進めた上で強制捜査という本来の強制捜査などと悠長なことを行っていてはあっという間に証拠が隠滅されてしまうと言う面もあるかもしれないがいかがなものか。社会の発展に伴い捜査方法というものも進化し、IT社会に対応すべくネット警察の発展もあると思うが、その現在の成果としての捜査がこれではあまりにもお粗末ではあるまいか。人権軽視も甚だしい。それだけではない。「逮捕して、起訴して、有罪が確定すれば、相手は犯罪者だったんだからそれで全て良かったではないかと言うことになる。」と思っているとしたら、「脱法的な手法をとってもかまわない。儲けが全てを癒す。」と言っている者達、今回の件に関して言えば、堀江社長達と何ら変わりないのではなかろうか。法を守る側が脱法的なことをしてどうするのだ。法の守り手が自らの手で法を汚すようなものだ。法の守り手はあくまでも合法的でなければならない。法の守り手なのだから。最近あまり話題に上らないが、憲法9条を改正し軍隊を作ろうとする流れもある。この先、治安維持法の復活の様なことにはなるまいか。今回のこのライブドア強制捜査がその予兆とならないことを切に願う。